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コラム

非合理な世界は地球上のどこか日常に

カンボジアはGDP7%の勢いで急成長する発展途上の国です。中国が一帯一路計画により多額の資金注入をカンボジアにも行い、恩恵を受ける人受けない人の分断が顕著になってきました。

首都プノンペンには驚くほどレクサスが多い一方、まだまだ貧しさを象徴するような光景も多くみられます。

日本にいると土地の権利を政治権力により有無を言わさず奪われるということはないが、首都プノンペン中心に開発が急激に進む場所では、地元民の土地を強制収奪する横行が繰り広げられています。

「自分の家を返してくれ!」と懇願したところで、武力行使され涙を呑むしかない状況にあります。このような非道に立ち向かいたいところでありますが、中国と協調外交を交わした日本がカンボジアに強く非難を浴びせることは、おそらく立場的に難しくなっています。(カンボジア13年在住 高橋智史さんによる緊急報告会での話)

カンボジア市民にとって日本は歴史的にカンボジアの民主化と国際復興のために重要な位置づけのある国であり、日本なら真の民主化に向かうよう力を貸してもらえるのではないかと期待を寄せていますが、今年行われた8月の不正選挙ではフン・セン独裁に8億円もの無償資金協力を日本政府はしたようです。

”当たり前が当たり前ではない日常が地球のどこかで毎日続いている”

自分の住んでいる家が明日、政府に強制収奪されたらどう思うだろうか?

明日は我が身の気持ちで、他人事とは思えない考え方でいられることが、世界の民主化につながることではないのかと感じたのでありました。

 

 

 

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