アウルプロパティ代表 尾藤弘子の不動産情報

コラム

売れない空き家はお寺に?

亡くなった後の親の遺産を相続したけど「使わない」ということが、今後も増えてくるのではないでしょうか?
売却できればいいですが売却できないとしたら、維持費がかかるので負担は家計に重くのしかかってしまいます。

そのような場合に、お寺に寄贈するという方法があります。
ですが、大規模法人の場合、評価額にかかわらず非課税になりますが、判定に時間がかかる上、要件は厳しく大規模宗教法人自体がごくわずかです。

それ以外のお寺の場合、不動産を寄進するとお金をもらえるわけでもないのに通常価格での売買とみなされて含み益に対して譲渡所得税が発生してしまいます。

ただし、親と同居していたマイホームであれば含み益が3,000万円以下なら譲渡所得税を非課税にできますが、同居していたマイホームであれば手放さないですよね。
よって、寄付したくても非常に難しいということがわかります。

子供がなく、自分の死後、国庫に渡るくらいなら、お世話になった菩提寺に寄進したいという場合、生前にお金にかえてお布施にすると確実に課税されません。
でも、売却できなければお金にできないのです。

日本の現行の制度は、英国や米国に比べると圧倒的に寄付しづらいため、空き家が増え続ける以上、大きな社会課題になると思います。

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